本学園は明治40年、2人の若き技術者、廣田精一、扇本眞吉両先生によって電機学校として東京神田に創立されました。
当時の日本は、西洋文明の導入により優れた技術や最新の機械が次々と輸入されていましたが、これを駆使できる技術者はごく僅かという状況でありました。創立者のお二人は、このような現実を前に、工業教育の普及こそが日本の発展に必要であると考え、社会の第一線で活躍できる技術者の育成を目指して電機学校を創立しました。
創立当時は生徒数わずか14名の小さな学校でありましたが、「実学尊重」「生徒第一主義」「教育最優先」の教育方針が高く評価され、学園は大きく発展し、昭和24 年には東京電機大学が設立されました。初代学長はファックスの生みの親であり、日本の十大発明家に数えられ、世界的技術者であった丹羽保次郎先生でありました。丹羽先生は「よき技術者は人としても立派でなければならない。技術者は常に人格の陶冶を必要とする」との信条から、「技術は人なり」という名言を遺されました。「技術は人なり」は、本学の教育・研究の理念として、現在に至るまで脈々と受け継がれているのであります。
本学は、創立以来一貫して「技術で社会に貢献する人材の育成」を使命とし、日本の近代化に大きく貢献、我が国の科学技術の発展とともに着実に歩み続けてまいりました。そして今日では、大学院、大学学部、高等学校、中学校に学生・生徒総数12,000名を擁する理工系総合学園に発展しました。卒業生は既に22万人を超え、国内のみならず広く世界を舞台に社会の第一線で「東京電機大学人」としての誇りを持って活躍し、高い評価を得ています。
建学の精神「実学尊重」、教育・研究の理念「技術は人なり」を掲げ、常に学生・生徒に最高の教育を提供していきたいと思います。