主に夜間の電力で冷水・温水や氷を作り、蓄えた熱を昼間の空調に利用しピークカットに努めます。連結縦型蓄熱槽(建物梁へ懸垂)の採用は世界初めてです。このシステムは未来科学部建築学科 建築熱環境・省エネルギー研究室の技術を実用化しました。
連結式縦型蓄熱槽
エアフロー窓,再帰反射フィルム,自動制御ブラインドを組み合わせた高性能の窓システムを開発・採用しました。二重窓の間に室内の排気を通すエアフロー窓は冷暖房負荷を大きく低減すると共に窓近傍の温熱環境を著しく改善します。さらに近赤外線を空に反射する再帰反射フィルムにより歩行者や近隣街区への暑熱影響を緩和し、ヒートアイランドの改善にも貢献します。
新開発 高性能窓システムの採用
冷房時に低温・低湿度な変動微風により、そよ風や首振り扇風機の風のような変動(微)風の効果で、在室者が暑さを感じる原因となる余分な身体の熱を放散させて、冷え過ぎを防ぎつつ涼しさを感じさせます。また在室人数などの大学情報システムと連携した省エネを図っています。
変動微風空調・低温送風空調システム
LED等の採用や各種センサ(明るさ、人感、温感)で空調を制御し、必要な時、必要な場所に、必要な分の照明・空調を実現します。
高効率照明システム
省エネ技術の効果をデジタル・サイネージ(電子掲示板)でわかりやすく紹介しています。
※平成21年11月国土交通省「平成21年度住宅・建築物省CO2推進モデル事業」に採択されました。
(デジタルサイネージの表示例)
本日の電力使用状況
本日のCO2排出状況
本日の水使用状況
本日の在館者状況
※上記例の他、月間・年間状況の提示や過去にさかのぼった比較等の提示もできます。
教室のスケジュール管理を徹底し空教室の電源を切るなど、空調や照明の運転制御と連携させて無駄を省き、省エネを図ります。
情報システムとの連携
地中熱利用の床冷暖房や太陽電池設置など、再生可能エネルギーを積極的に活用しています。
地中熱ヒートポンプシステム
太陽光発電・直流利用LED照明
高さ約60mの1号館では地下柱部分に積層ゴム、鉛プラグ入り積層ゴム、鉛ダンパー、オイルダンパーさらに直動型転がり支承を計83箇所に設置しています。2号館と4号館では耐震構造に加え、制震ブレースを採用し十二分な備えをしています。
停電・断水時に蓄熱槽の水をトイレ洗浄水として活用できます。また、公共下水道が破損した場合でも、雨水槽を臨時の汚水槽に切り替えることでトイレの排水もできるため、トイレ機能を一定期間維持できます。
近隣の皆さまなどの避難場所としての利用も想定しています。
キャンパス随所に緑豊かな空間を展開。1号館と2号館にはルーフガーデンを設置、緑化による省エネにも一役買っています。