幼い頃から自動車や電車などの乗り物に興味があり、自動車工学を学べる本学科は魅力的でした。手描きで製図を行うなど、手を動かすことを大切にしている点にも惹かれました。
工学の基礎となる力学計算を学ぶ「工業力学Ⅰおよび演習」では、基本的な質問にも先生が丁寧に答えてくださり、わからないことをそのままにすることなく学びを進められました。「ワークショップ」では、紙に引いた線をたどって動くライントレーサーを製作。最初は作動せず困惑しましたが、配線の誤りに気付いて問題が解決し、細部まで確認することの大切さを実感しました。
機械製図では、正確に仕様が伝わるように、線の太さや字体などがルールで細かく決められています。「機械設計製図Ⅰ・Ⅱ」では、定規やコンパスを使い、簡単なパーツの図面を手描きで作成することで、基本的なルールを学びました。相手が見やすいようにレイアウトを工夫するなど、何度も図面を描き直した経験は、CADを使った製図でも生かされました。
以前から自動車に興味があったため、「先端自動車工学」は最も楽しみにしていた授業でした。自動車メーカーで活躍した先生が、現場での経験を交えて自動車の仕組みを詳しく教えてくれる授業はとても刺激的で、今までよりも深い視点で自動車に魅力を感じるようになりました。
燃料電池自動車が普及し始めていますが、トラックのような大型車両では、下り坂でのブレーキの制動力不足が課題となっています。そこで、卒業研究では、空気の圧縮・膨張を利用した補助ブレーキシステムの開発をテーマに設定。実用化を念頭に、小型化や効率化も考慮して研究に取り組んでいます。
内定先の日本車輌製造株式会社は、新幹線やリニアモーターカーの製造を手がけている企業です。高齢者や障がい者の方々に配慮した車両の設計・生産に携わり、誰もが安心して快適に乗ることができる鉄道を実現すること、子どもたちが憧れを抱くような格好よい車両をつくることが私の夢です。
父も私も大の車好き。父は古い日産シルビアに乗り続けており、免許を取ってからは私も運転するようになりました。定期的に開催されるシルビア愛好家のオフ会にも参加しています。