幼い頃からレーシングカーのエンジニアになるのが夢でした。それを叶えるために機械と電気の両方を幅広く学べる主コース・副コース制に魅力を感じ、本学を志望しました。
作図線の種類や寸法の振り方など、製図の細かいルールを学ぶ「基礎製図」。実務での納期を意識し、課題を時間内に正確に描くことが求められる中で、時間管理の意識を養えました。最後には、実物のバルブをノギスで測定し、手描きの図面を作成。設計の意思を正確に伝達するために、コンマ数ミリの精度にもこだわり完成させました。高校の授業で製図は学んでいましたが、本学の授業でより専門性が高まったと実感しています。
「キャリアワークショップ」は、“世の中にない新しいもの”をグループで企画し、実際に製作する授業。私たちのグループでは、学内での空き時間に自習できるスペースを探す「電大空き教室検索アプリ」を開発しました。プレゼンテーション後に「実際にあったらうれしい」という声も多く、誰かが必要とするものをつくる喜びを実感。ゼロからものをつくる考え方やプロセスは、すべてのものづくりに共通する部分があるので、その後の研究活動にもとても役立っています。
2年次に基本操作を習得した旋盤やフライス盤に加え、新たにNCフライス盤を使い、より高精度な金属加工を学ぶ「機械工学実験・実習Ⅲ・Ⅳ」。数値制御で金属を削り出し、コンマ数ミリの誤差を手作業で削る楽しさを実感する一方、レポートの作成には苦労しました。理論値と実測値が異なる場合に、その原因を突きとめるため、図書館で参考文献を探し考察を繰り返しました。初めて見た人にもわかりやすいレポートの書き方を学ぶことができた授業です。
本学の「フォーミュラSAEプロジェクト」に1年次から参加。4年次にはフォーミュラSAEの指導も行う小平和仙先生の「自動車工学研究室」に所属し、マシンの横運動性能向上の研究を進めています。タイトなコーナーが続くフォーミュラSAEのコースで、マシンをより機敏に走行させるためにシミュレーションを行っています。この研究は、実際のフォーミュラSAEの活動に生かされると同時に、就職活動の際にもアピールポイントになりました。
幼い頃から自動車が好きでした。自動車のエンジニアになりたいという夢を実現できたのも、機械と電気を深く学び、実習を繰り返し、フォーミュラSAEに打ち込んだ4年間があったからこそ。次は開発者として人々を楽しませる車を開発できればうれしいです。将来は、レーシングカーの開発に携わり、世界の自動車業界を盛り上げるのが夢です。
フォーミュラSAEプロジェクトに打ち込んだ4年間。毎年オーストラリア大会に参加し、開発スタッフやドライバーとして、仲間と世界一を目指した体験は、一生の思い出です。