教育改善計画

 平成25年3月19日付で理事長宛に提出された「将来構想企画委員会答申(その2)」において、「教員を中心とする教育から、教育プログラムを中心とする教育への移行に取り組んでおり、それらについては、計画に基づいて直ちに実行されることが必要である。」と明記されている。
 さらに答申では、教育の質保証の一環として「基盤教育の充実にとどまらず、人間力や社会人基礎力など、専門的学力とは異なる資質を育成がすることが求められている」にも言及されている。
 これらを踏まえた上で、次回の認証評価受審年度である平成28年度を見据えながら、平成25年度は「教員中心の教育」から「プログラム中心の教育へ」のさらなる具現化を図るために

  1. 3つのポリシーと整合したカリキュラムの実現とその質の保証
  2. 全学的な教学マネジメント体制の構築
  3. 基盤教育を含めた基礎教育(初年次教育、教養教育、語学教育を含む)のモデル化と学士課程教育全体の枠組みの構築
  4. 共通教育センター(仮称)設置に向けての事前調査と具体的提言

を4つの主要な目標として、前年度からの継続事業も含めて、以下の諸事業を展開する。

I.教育全般

1.3つのポリシーの策定と公表(継続)

2.教育課程の自己点検評価・相互点検評価の実施(新規)

 平成24年度において各学部・研究科において作成したカリキュラムマップ及び講義内容マップと、3つのポリシーとの整合性を各学部・研究科において自己点検評価する。さらにマップに基づくカリキュラムを学部間・研究科間で「学内相互評価」を行い、教育プログラムとしてのカリキュラムの質の向上を図る。

3.講義内容マップの点検(新規)

 プログラム中心の教育では、統一シラバスに従った講義が行われることが肝要である。その点検のために、(1)クラスビジット、(2)学生の採った講義ノートの提出、(3)(中間)期末テストの提出、のいずれかの方法によって、自己点検を行うための環境づくりを行う。

4.科目ナンバリング(新規)

 これらのカリキュラムの最適化を行った後に、科目のナンバリングのための全学統一のガイドラインを作成し、国際的互換性を考慮して各学部・研究科において試行を行う。

5.基盤教育のモデル化(年次計画)及び教育の質保証のための全学的な教育課程の枠組みの構築(継続・新規)

  1. 学部横断FDを行う(英語科目、人間形成科目、化学、情報)。
  2. 科目区分毎にWG(ワーキンググループ)を形成し、全学的な基準を検討(提案)する。
  3. 初年次教育、基盤教育、専門教育、キャリア教育の全学的統一基準を検討する。
  4. アクティブ・ラーニングを教育単位ごとに導入することを検討する。

6.教学に関わる全学マネジメント体制の検討(新規)

 全学的な教学マネジメントが必須となりつつある現在、大学としての教育プログラムを提示し、大学(機関)としての教育の質保証体制を内外に提示することは、大学の重大な責務である。大学のガバナンスが検討される中で、大学としての教学に関する意志決定の迅速化を図る体制を検討する。

7.共通教育センター(仮称)設置に向けての検討(新規)

 モデル化された基盤教育を全学的な統一基準で実施するためのセンター(仮称:共通教育センター)の設置の可能性を検討する。

II.教育手法と改善

1.授業アンケートの継続実施と、平成24年度の実施結果の検証とフィードバック(新規)

 平成24年度より理工学部と情報環境学部において実施した全学共通の授業アンケート結果を分析し、各学部にフィードバックをした上で、必要な授業改善を促す。

2.PBL教育への経費支援によるPBLの啓蒙と学内普及の促進(継続)

 アクティブ・ラーニングの促進の一環としてのPBLによる新しい教育手法への取り組みと経費補助については、平成25年度で3年目となる。引き続きPBLの一層の普及・啓蒙を図り、各教育単位で導入を徐々に義務づけていく。

3.ポートフォリオ「マイステップ」の検証・評価(継続・新規)

 UNIPAの一部として組み込まれたポートフォリオ機能である「マイステップ」の試行結果について、実際に利用した学生・教員・事務職員からヒアリングを行い、ポートフォリオとしての機能の評価・検証を行う。

4.新任教員研修の実施

 新規採用の教員に対し、教育に直接係わる事項について、研修を行う。

5.FE試験受験に対する経費補助(継続)

 教育の質保証を目的とした全学統一試験(TDU—EXAM)へ向けての試行という位置づけで平成24年度より実施している。

6.国内外の大学視察・研修会への参加(継続)

 時宜に応じて、国内外の大学の優れた教育の取り組みを視察し、さらに教育改善や教育行政等に関連する研修会や学会に積極的に参加し、学内にフィードバックする。

7.特色ある教育の取組みについての情報発信

 各学部における特色ある教育の取組みについて、平成24年度に行ったヒアリング内容を元に、ホームページ等を通じて学外へ発信する。

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