壊れたバイクやパソコンを修理するなど機械の構造に興味がありました。その中で、ワークショップ、実験、実習など実機を使った学びを多く取り入れている本学に惹かれて志望しました。
「ワークショップ」では、機械の構造を理解するためにエンジンやポケットバイクなどの機械を手で分解し、再度組み立てました。独学で分解した経験はありましたが、この授業によって専門工具の使い方を学び、定められた数値の力加減でネジを締めることなどを通して、機構に対する理解が深まりました。分解時には、ネジの種類と場所を図で記録し、組み立てやすいよう工夫しました。授業を通して、なぜこの設計が必要だったのかを考える大切さを学ぶことができました。
座学で学んだ知識を深めることができたのが「機械工学実験実習Ⅰ・Ⅱ」です。NC(数値制御)を学び、そのプログラムに沿ってNC工作機械のマシニングセンタを使用して金属の加工を行うことで、各種工作法を習得。毎回10枚以上のレポートを作成するのは苦労しましたが、「卒業研究」にも必要な解析力や考察力を身につけることができました。また、多様な実習を行ったことで4年次の研究室選びの参考にもなりました。
「機械設計製図Ⅲ」では、渦巻ポンプの設計と作図を行いました。条件として与えられたポンプに求められる性能を満たす設計計算書を作成し、CADを使用し作図します。厚みをどこまで抑えるかなど、安全性とともに実用性も求められ、これまで学んだ知識と技術の集大成ともいえる難易度の高い授業です。スケジュール管理を徹底し、試行錯誤して締め切り前に完成。実務を意識した総合的な設計能力を養うことができました。
「環境材料学研究室」に所属し、「表面エネルギーと接着強度」というテーマで研究に取り組んでいます。撥水効果の異なる複数の試験片を作成し、エポキシ樹脂と硬化剤を混ぜた接着剤で貼り合わせ、引張試験を行います。そこで選定したデータを、仮説と比較し解析することで、実際の構造物の設計に役立てることができます。初めて取り組んだテーマということもあり前例がなく、難易度が高い研究ですが、日々試行錯誤して前向きに取り組んでいます。
内定先では、技術職としてインフラ設備担当セクションに所属します。大型施設内の空調、水処理、電気設備などのインフラ設備の中長期にわたる更新計画や日々の修繕業務などを担います。将来は、本学で培った設計の知識を生かし、メンテナンスの負担が少ない仕様を取り入れた新規アトラクションの立ち上げに関わりたいです。
高校時代からロードバイクの魅力に惹かれ、月に2回程度ツーリングを楽しんでいます。四季の景色を楽しみながら走るのは爽快。道中のお店などでの地元の方との交流も楽しみです。