ものづくりに興味があり、子どもの頃から神社仏閣などの古い建物が好きだったため、建築を学びたいと思いました。本学の「実学尊重」の学びに魅力を感じ、入学を決めました。
「建築設計製図Ⅱ」では、米国のフランク・ロイド・ライトの有名な「落水荘」の図面を手描きでトレース。手を動かしながら、複雑な図面の描き方や住宅のプランニングを学びました。さらに、与えられた敷地に自分で住宅を設計する課題で初めて建築物を設計した時の達成感が、設計に対する大きなモチベーションにつながっています。
CADによる製図を学ぶ「建築設計製図Ⅲ」の最初の課題は「図書館」。実際の図書館の図面を作成してCADの操作方法をマスターしたうえで、オリジナルの図書館を設計しました。図書館と商業施設が融合した案を出したところ、学年代表の作品のひとつに選ばれて講評会で発表。次の「建築設計製図Ⅳ」ではグループ設計の難しさと楽しさも経験しました。
コンクリートや木材などの特徴や性質を学ぶ「建築材料※」の授業を受けたことで「ものの特性」に興味がわき、将来は構造系の分野に進もうと考えるきっかけとなりました。実際に使われる材料の特性を学び、より現実的な設計を考えられるようになったと思います。
※2018年度入学生の3年次設置科目
「卒業研究」では、日本で古くから受け継がれてきた木造の伝統構法の接合部について、そのメカニズムを現代の力学的視点から解明。古民家を見て回ったり破壊試験などの実験を繰り返すことにより、現象を分析・考察する力が身についたと感じています。
建築学科は6年間一貫教育を掲げているため、大学入学前から大学院進学を決めていました。将来の進路は構造設計事務所か研究職を考えているので、大学院の学びを通して決めたいと思っています。いずれにしろ、現在行っている「木造の伝統構法の接合部」に関する研究が生かせるような仕事に就くことが希望です。
家族旅行で訪れた金沢の駅にある「鼓門(つづみもん)」は、構造体に木材がふんだんに使われており、とても迫力のあるもの。夜になってライトアップされると、美しく幻想的な雰囲気に変わりました。